設立趣意書

 20世紀末尾から21世紀初頭にかけた社会の変革の中で、学問の体系や学術団体のあり方についても大きな改変が求められている。歯学においても、医学との関係や、他の学問領域との連携について見直しを迫られるとともに、歯学部の再編・統合や大講座制の導入など、歯学の再構築も含んだ多くの課題に直面している。
 新世紀において、歯学がその存在基盤と主体性を保持して国民の付託に応えるためには、社会の要請を適確に捉えて学術研究を推進し、国民の健康と福祉の向上に寄与するとともに、国民、政府、歯科界に対して積極的な発言と必要な提言を行わなければならない。このためには、歯学の研究領域を網羅した歯学系全学会の連絡組織を設立して、研究者相互の情報交換と意思疎通を緊密にする必要がある。
日本学術会議は、わが国の科学振興政策に直接提言できる国の特別の機関である。そこには歯学系の3つの研究連絡委員会が置かれ、歯学各領域の学術活動における連絡・調整を図るとともに、学術シンポジウム等の開催を通じて歯学の発展と啓発に貢献してきた。新たな変革の時代を迎え、この3研究連絡委員会では、平成14年2月22日に第1回合同会議を開催し、21世紀の健康科学における歯学の位置付けを中心に討論を行い、歯学系の全学会を網羅した連絡組織を設立して歯学の発展を加速し、わが国の学術振興に寄与すべきことが確認された。続いて同年11月29日に第2回合同会議を開催し、21世紀における歯学のグランドデザインとそのプロセスを中心に討議を行い、3研究連絡委員会から歯学の全学会に呼びかけて歯学系学会連絡協議会を設立することが合意された。
本協議会は、加盟各学会の連携と協力によって運営され、歯学の学術研究に関する諸問題に対して協議し必要な提言を行うとともに、日本学術会議における審議等にも積極的に協力することによって歯学の学術研究の推進と普及を図り、もって国民の健康と福祉の向上に貢献することを目的とするものである。

要 点

  1. 歯学はいま、医学との関係や、他の学問領域との連携の見直し、歯学部の再編・統合など、多くの課題に直面している。
  2. 歯学が国民の付託に応えるには、社会の要請を踏まえた学術研究の推進、国民の健康と福祉の向上への貢献、国民・政府・歯科界に対する発言と提言が必要である。
  3. このためには、歯学の各研究領域を網羅する連絡組織を設立し、学会(研究者)相互の情報交換と意思疎通を緊密にする必要がある。
  4. 本協議会は加盟各学会によって運営され、歯学の学術研究上の諸問題に関する協議と提言、並びに日本学術会議との連携を通じて、歯学研究の推進と普及、国民の健康と福祉の向上を図ることを目的とする。

   平成15年4月25日


発起人

口腔機能学研究連絡委員会
 委員長  内田安信
 委 員  池田正一、伊藤学而、稲葉 繁、覚道健治、金子 譲、亀山洋一郎、瀬戸皖一、中田 稔

咬合学研究連絡委員会
 委員長  小林義典
 委 員  赤川安正、相馬邦道、田中貴信、西山 實、藤井弘之、山田好秋、渡辺 誠

齲蝕学・歯周病学研究連絡委員会
 委員長  堀内 博
 委 員  岩久正明、小野瀬英雄、加藤 煕、斎藤和子、須田英明、宮武光吉、村山洋二、薬師寺仁